伊木山でよく一緒になる木田さんに誘われて御在所へ。
一壁や前尾根でゆるく遊ぶつもりで7時に集合場所に行くと、今日は中尾根に行くぞ!とお達しが。カムや長ヌンまでフル装備で来てね、と言われておかしいと思っていたらそういうことか..
ザックを破った既往があるし、ボロボロの服着てくれば良かったと後悔するも時すでにお寿司。おろしたてのTシャツをきた従順なボクは大きい声で良い返事をした。
中尾根は一年ぶり。去年のパートナーのキダは木田さんとは別人。
メンバーは木田さん、Oさん、Nさんと自分。木田さん以外はハジメマシテコンニチワな方々だったが、クライミングなんてニッチな趣味を持つ人間のコミュニティは狭いので、世間話をしているうちに繋がる繋がる。
アプローチはバットレス基部を通り、ツルムルンゼの右側からP4中間部に上がっていくルートで。アプローチやデプローチについては詳細は昨年の記録に載せたので割愛。
パートナーは木田さんとNさんで、僕とOさんでロープを結ぶ。
1年前は全ピッチフォローでP4(展望台1ピッチ目)からP2(オニギリ2ピッチ目)まで登ったが、今回はP4上部の2ピッチ目取りつきに荷物をデポし、全てリードでP1まで抜ける計画で。
後々を考えると荷物は1ルンゼ右股?ツルムルンゼ?にデポるのが一番楽そう。
・P4 2ピッチ目 V NP 15m RP
短いピッチ。大き目のカムで2点ほどプロテクションを取ればもう終わり。ザックがない分、去年より登りやすい。P3取り付きへはクライムダウン。
・P3 V NP 30m リード
チムニーが終了点までまっすぐ伸びている気持ち良いピッチ。テラス直下はチムニーの外に出たほうが登りやすい。終了点からは岩の裂け目を通り反対側のラペルリングでツルムのコルへ懸垂。
・P2 1ピッチ目 ダイレクトルート 5.10b 30m RP
取りつきが崩壊しているので今回も出だしのみA1。先発の木田さんがアブミを残置してくれたのでありがたく使わせていただく。フェース部分はクラック沿いがガバなので意外と快適。クラックはフレアしてるけど、#.75(だったかな?)がしっかり決まり、ボルトもあるので不安感は強くない。フェースからバンドに移りピッチを切る。
・P2 2ピッチ目 V 30m RP
中間部の1手と終了点直下のハンドクラックが意外に悪い。クラックの方は快適なハンドサイズだがジャミングが出来ないと厳しそう。ボルトは最後までしっかり打たれているので玉切れにならないよう、取りつく前にチェックを。ここからP1取りつきまで懸垂。
P1正面は30mの真っ直ぐ伸びるワイドクラックで下から覗くと空まで一直線っていう感じでカッコイイ。ただ、中尾根はP2までで終わりにすることが多くて、P1はあまり登られないのでところどころ苔むしている箇所もある。ここまでは木田さんペアが先発だったが、僕のOSトライということで先を譲っていただいた。半分くらいは煽りが入ってた気がするけど..
・P1 V+ NP 30m OS
下部の広い部分はバックフットでじわじわ上げる。一個目のボルトあたりでOWくらいに狭まるポイントが悪いので、先にクリップしておいたほうが無難。左手のプッシュとスメアで粘って、ここを越したらたまに側壁のカチ拾いしたりしながら終了点までずりずり...無事OS。
反省としては長ヌンをうまく使ってロープの流れが良くなるよう努力しなければいけない。
終了点から取りつきまでは懸垂だけど、60mロープ折り返しでほんとにギリギリ。途中から空中懸垂になって気持ちいい。そのまま下りていき木の中に突っ込んだ僕を横目に、他の方々は壁を蹴って上手に下りて行かれました...
懸垂を繰り返して、デポ地点でザック回収。一壁へ移動して、わがままを言ってリードで登らせてもらう。一壁は回収のためにリード&フォローで登らなければいけないのが面倒くさいや。
・コンテスト 5.10a OS
実は一壁でデジマルがつけられたルートは未だにリードトライしていなかったので、10aあたりを1本登っておきたかった。それで、テンクォーターに取りついたつもりがコンテストに取りついていた!って感じ。そういうこと。まあ、同じ10aなので問題ない。
ハング越えと上部で細かいハンドホールドとスメアで体を上げるところが少し怖いけど、基本はガバをつなぐ気持ちいルートだった。
その後は宇宙遊泳にTRを張りに行って、交代でトライしてたけど、相も変わらずダメダメで、泣きの1トライを入れまくったせいで、真っ暗の中をヘッデン下山...
木田さん、Oさん、Nさん、ありがとうございました。
<成果>
・中尾根
P4 V RP
P3 V RP
P2 ダイレクトルート 5.10b RP
P2 V RP
P1 Ⅴ+ OS
・一壁
コンテスト 5.10a OS
宇宙遊泳 TR