Almost boring

いいかんじに三十路突入

【フクベ】逆に忘れられない

30歳の誕生日が来た。

ついこの前に成人したばかりの気持ちだったのに、あなたは今日から三十路ですって言われても受け入れ難いものだ。月並みだけど、時間の流れというものは本当に早い。

誕生日だからといって仕事がなくなるわけじゃないし、午前中は普段通りの業務。年の瀬の外来なので、1年間の感謝の言葉を頂戴することが多くてなんだか心は満たされた。

 

夜は名古屋で両親から招集をくらっているのでスキマ時間でフクベに。14時前に入山して、16時には撤収開始しなければいけないくらいのタイトスケジュールで、かなり迷ったけど、雪で閉ざされるのも秒読みなので強行した。

こんな時期だからベストコンディションを期待したけど、麓の温度計は15℃で、上流の駐車場に上がっても半袖一枚で寒さを感じないレベルの温かさ。

有酸素とストレッチを終えて30分消費。残り1時間半。この時点で汗がふきでる。

 

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14時半に移動してフィンガーボードで指を温め、アップでバックドロップを再登。

なんだかんだ10分くらい揉んだし、リップ取り前では両足切れたりして、よくもまあこの完成度でTバック登ったなってレベルの体たらくだった。

一手で全てのチョークが持っていかれるくらいのヌメり具合で先が思いやられる。


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15時にはシンバルに移動。

数字だけみるとそれなりにコンディションは良さそうなのに、雲が空を覆っているからか湿り気を感じた。

で、初日にガバピンチ取りまでいっていたシンバル、Day4だしそろそろ登れるかなと思ったけど、左のヒールが使えなくて何もさせてもらえなかった。


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原因は左の腸脛靱帯炎で、初日から何の問題もなかったはずの最初の数手がこなせず、核心云々の話ではなかった。

 

腸脛靱帯炎はもともと過去にランニングで発症してから慢性化していた。月間130キロを狂ったように走り続けていた時期があって、今思えば向こう見ずが過ぎていたなと思う。

ここしばらくは落ち着いていたけど、先月にこの課題を集中してトライしていた時に再発させてしまっていた。それからしばらくトライは寝かせて、他にも左ヒールで負荷のかかる課題は避けたりとケアに努めていたけど、くすぶっていて、今回の1トライ目でガッツリ再発させてしまった。安静にしていても少し痛む。

 

左ヒール主体でロックしなければならない

初手を取ってから、右手カチと左ヒールで本気のロックして左手ピンチを取るので、ここで固められないと致命的。我慢して続けてトライしようとするも、痛みで動きが制限されてしまって、何もできず。そもそも土俵に上がらせてもらえない感じで、埋めようのない寂寥感でバキバキに心を折られた。

結果数トライでフィニって16時前には撤収。

 


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ぐちゃぐちゃの気持ちのまま下山。

誕生日にここまで気持ちが落ち込むなんて逆に忘れられない日になった。

帰りは運転すること自体がしんどくて瀕死で名古屋に這い戻ったけど、旨い寿司と旨い酒をブチ込んだらちょっと元気出た。その後もしこたま呑んで食って、気付いたら床で朝を迎えてた。

 

一喜一憂しないとか、自分は自分とか、人とは比べないとか言いつつも、毎日のように流れてくる成果報告を見てちょっと焦ってた。その裏にある失敗や挫折に触れることがないまま、他人の成功体験にどっぷりと浸かってしまうのは心に毒だな。

やれることをやれるだけやって、あとは天命に任せるくらいでちょうど良いのかもしれない。

30歳は、モチベーションを履き違えず、そういう冷静さを身につけていきたい。