Almost boring

いいかんじに三十路突入

【小川山】メルトダウンダイレクト5.11b etc.

Untitled

台風一過、秋のシーズンインした小川山へ。

小雨の降る中、帰ってきた男と金曜晩に廻り目平インしてテント泊。最低気温がギリギリ1桁台まで下がる感じで結構寒かった。夜間は多少雨がぱらつく程度だったが翌日の晴れ予報を信じて眠りにつく。

 

Untitled

前回から教訓を得て深酒しなかったので珍しく早起き。地面は濡れているけど期待できそうな青空を拝みながら当日組の到着を待つ。

朝イチから引くほどアツアツなCEOカップルを筆頭に、サンシャイン、みきママ、もえお、リョータたちが続々登場。お久しぶりにお会いしたメンバーも多くて大層嬉しゅうございました。さきやんペアとは1年ぶり?

 

皆の宿題の残る屋根岩2峰、3峰方面に向かう。

Untitled

Untitled

Untitled

道中のボルダーの濡れ具合からも嫌な予感はしていたけれど、着いて即絶望。朝の晴れ間はどこえやら、空もどんより曇ってるし、全員がやる気を無くして早くもまったりモード。

気温15度、湿度70-80%ほど。

日帰り組は1分1秒が惜しいので覚悟を決めてトライすることにした。Ondra氏と同様に、FLトライに命を賭ける帰ってきた男が上から撮影して下さいました。

 

スラブの逆襲 5.11b mOS

最下部はベタベタに濡れているけど、中盤のダイク周辺からは掃除しつついけばなんとかなりそうな感じ。

1ピン目がまあまあ高いので濡れていると普通に怖い。一手進めるごとに次のホールドをチョークボールで叩いてはブラッシングして下部をなんとかこなして、ダイクのガバ取りはスメアが効かず焦ったけどなんとか持ちなしてレスト。

左足スタンスを拭いて、ダイク上の遠い水平カチを側対で一気に取りに行き、握り込んで右手のダイクガバに手に足ハイステップで核心終了。


Untitled

Untitled

核心部以降はウイニングロードだけど、ガバもびちゃびちゃで必要以上に気を使った。

アップなしで緊張したけど、このルートのポイントは指を温めるよりも念入りな柔軟・ストレッチだろうな。

 

Untitled

Untitled

Untitled

OSリストに二重線を引くべく次のルートに。

 

ソラマメハング 5.10c mOS

快適すぎて核心が分からなかった。

一気に晴れ間が出てきて、上部は逆光が眩しすぎてブラインドクライミング状態。

 

ソラマメハングスーパー 5.11d ×

ルーフの中からスタートし、垂壁部分に移るまでが核心のルート。

ルーフ内の団子状ホールドを右手に取り、左手でリップの角ガバをとり、右足をリップにヒールして右手でリップ上のカチを取るまでのムーブは作れたけど、そこから後一手のガバ取りが解決できずに終了。2トライ目も同様。深追いせずに撤退。

 

草溝直上ルート 5.11b ×

ソラマメスラブからシナプス方面に少し歩いたところにある。アルパイン臭のするルート名だが短い中に要素がギュッと凝縮されていて面白かった。写真は痛恨の取り忘れ。

下部は花崗岩フレークを使い大きなムーブでグイグイ上がり、中盤は2本のクラックを挟み込むような形で高度を上げる。最後は草溝右ルートのガバカチ帯に逃げたくなる気持ちを抑えて、スラブを真っ向勝負する形になるが、ここでフォール。

ムーブ解決しようとも、甘いカンテとクラック内の乏しいスタンスでは体が上がっていかず敗退。

 

 

Untitled

Untitled

もえお...?

 

Untitled

「裏ジェットストリーム 5.11b」は右端のルーフ内から抜け出して、クライムダウンを交えながら奥の木までひたすらにトラバースしていく課題らしい。回収が面倒ってことで尻込みしてしまったが次はトライしよう。

 

少し上がって3峰へ。

 

Untitled

Untitled

メルトダウンダイレクト 5.11b

僕がお師匠と呼ぶと露骨に嫌そうな顔をするディーアイさんがお勧めしていたルートにトライ。エイドルートをフリー化したルートと、それだけでもう惹かれちゃった。

トポには25mとあるが実際のルート長は45mと、スポートルートでは初めて体験するレベルの長さ。下降時は60mロープのロワーダウンで中間部の結び替え用ラペルステーションまでギリギリ辿り着ける。元々はボルトラダーのエイドだったこともあり、一番多い時はボルトが19本も打たれていたとか。現在は再整備により11本に落ち着いている。

 

実質のスタートは斜度の上がる4ピン目あたりから。基本的には90度以下だが、壁の中にいるときはほとんど垂直のエッジング系フェースに感じた。前半のムーブは単調で、薄い花崗岩カチで身体に方向性を持たせながら、いいスタンスを拾ってハイステップ気味にぐいぐい登っていく感じ。

 

Untitled

核心部以外は基本的にランナウトするので、プロテクションを足元より下にしながら緊張感のあるクライミングができる。8ピン目あたりで小核心があり、これを越えると「メルトダウン 5.11a」は右に逃げて終了となる。

メルトダウンダイレクト 5.11b」は抜かれたボルトラダーの跡をそのまま直上。

核心前のポケットガバから身体を上げると突然ホールドが乏しくなり、数手の核心が待つセクションに入る。

使えるホールドは複数あるが、握り込んで身体を保持できるほど良いものはなく、クライムダウンを繰り返しては進めずにいた。最終的に、僕は左を斜め薄カチ、右手をタコの吸盤のような浅い1本指ポケットにとり、シワのようなスタンスを信じて乗り込んだ。突破できたが本当にギリギリの登りだった。もはやランナウトの恐怖感など感じる余裕もないくらい壁に入り込んでいた。

核心後は傾斜が緩くなり、5mとか10mとかランナウトするが落ちることはもう無い。

長時間エッジングしていたせいでつま先が超痛くて、最後の緩傾斜帯を駆け上がって終了点ですぐシューズを脱いだ。バックには、夕陽の中でセレクションのテラスが見えて景色も最高だった。30分近くかかったが出し切れた。サンシャインパイセン、長時間のビレイありがとうございました。

Untitled

 

帰ってきたタジヤン 5.11b ×

出だしの切り株は使ってよいのか不明。1ピン目クリップをミスって落ちれば最悪の場合ソラマメ下部まで転げ落ちるのに、リョータは切り株を使わずにジャンプスタートしたらしい。クレイジーすぎる。

核心部までは5.9程度で、ドスラブの核心ではほとんど全く何もさせてもらえずにフォール。さっきのルートでつま先がヨレきっているようだった。敗退。

 

 

小川山へは、今年も夏に一度来ているけど雨が続きほとんど登れず、なんだか暗い印象を持っていたが、今日一日でそれらが拭い去れるようなクライミングができて嬉しかった。一年前に初めて小川山を訪れた時と比べるとちゃんと進歩しているようで安心。寒くなる前にもういちど来たいな。

 

<成果>

スラブの逆襲 5.11b mOS(通算1try/1day)

ソラマメハング 5.10c mOS(通算1try/1day)

草溝直上ルート 5.11b ×(通算1try/1day)

スラマメハングスーパー 5.11d ×(通算2try/1day)

メルトダウンダイレクト 5.11b mOS(通算1try/1day)

帰ってきたタジヤン 5.11b ×(通算1try/1day)