保持力を制す者がクライミングを制す
去年の暮れからボルダリングジムにも通うようになり、保持力の弱さが露呈した。
加えて、小山田氏の「クライミングで最も重要な能力は何なのか?それは保持力だと僕は答えたい。強力な筋肉も体力も指先を使って壁面に入力する事が出来なければ何の役にも立たない。」という言葉に感銘を受け、脳筋トレーニーとして日常的に指もトレーニングできるようフィンガーボードを導入したので工程をまとめておく。
導入に向けて必要なことは、大きく分けて ①設置場所の選定 ②モノを用意 ③組み立て の3ステップ。
まず設置場所を選定。
基本的にはこういった梁の下であればよさそう。壁を叩いて音を確認してあからさまに空洞音でないことを確認。
おそらく一番面倒なのは②の工程。
木材、固定具(ラブリコ)、フィンガーボード、木ネジ各種を用意し、工具も一通り揃える必要がある。
木材に関しては、ツーバイ材をカットして自宅まで配送してくれる IPC DIYLab.という業者を利用した。多少は値が張るが、ホムセンで購入・カットし自宅へ持ち帰る手間を考えると十分にペイできる金額。
ツーバイ材の固定は、賃貸物件なので ラブリコ 法を採用。
モノを揃えた結果このように。
天井高2100mmなので、ラブリコ用に95mmカットした2005mmのツーバイ材を2本。天板は1020*300*25mmを使用。ラブリコ2セット。
フィンガーボードは Beastmaker 1000 Series を採用。数あるボードからビーストメーカーを選んだのは「長いものには巻かれとけ」って理由だけ。大体みんなこれだし。大いなる流れに逆らってはいけない。そして1000と2000どちらにする?ってハナシなんだけど、保持力クソザコを自覚している分ここは謙虚に1000を。
公式では1000 Series→5A(5-4級)~7C(2-3段)、2000 Series→6C(2-1級)~8A(3-4段)としている。
カチトレ用には beastmaker micros を購入。トイレットペーパーの筒に6mm、8mm、10mmが1セットずつ入っている。
かかった費用は、¥43,651で後は木ネジなどの雑費加えると¥44,000くらいか。
他には、インパクトドライバー、クランプ、水平器、下穴錐、定規・マーカー等々を使用。インパクトでなくとも組み立ては可能だろうけど、超絶パワープレイになるので前腕はたぶん死ぬ。下穴はあけておくに越したことはない(戒め)
ここから組み立て。全工程で1時間ちょっと。
ラブリコを組んで、天井高と合うか確認しておく。組むっていうか、かぶせるだけ。天板を合わせて大体の位置決めをしてから、
一度バラシて、打ち込むポイントをマークしてからクランプし木ネジを打ち込む。このときクランプしないとツーバイ材と天板との間に隙間が出来てネジが進まなくなることがある。
木ネジは突き破らない長さを用意。
反対も同様にして基盤は完成。ここまで15分くらい。次はフィンガーボード本体を取りつける。
ビーストメーカーは6か所をネジ止めする。5mm、6mm、7mmビスが2本ずつ付属しているがそれ使うと25mmの天板を余裕でブチ抜く。裏側に飛び出したネジ山は危険なうえに美しくないので自前の木ネジで代用する。4mm、5mm、6mm各2本ずつがベストだったかな。
一か所だけビス打ちしてから実際に設置してみて、水平を出しながらもう一か所を打ち固定。あとはのんびり残り4か所を打ち込む。
水平出しはお気持ち程度で良い。微妙な傾きに気がつくほど僕らの指先感覚は繊細じゃない。外岩もジムも完全な水平ホールドとかないし。
マイクロスも打って作業終了。
全体の強度はぶら下がる分に問題なし。横からぶつかっても多少の衝撃ではズレなさそう。キャンパ的な動きに耐えられるかは不安が残るが使っていけば限度は分かるだろう。邪魔くさいと感じたら場所は移動するかも。
現時点でホールドの対応力は、
- 2 Jugs →流石にガバ
- 35 Degree Slopers → 一瞬浮ける
- 20 Degree Slopers → 数秒浮ける
- 1 Very Deep 4 Finger Pocket → 持てる
- 2 Deep 4 Finger Pockets →持てる
- 2 Deep 3 Finger Pockets →数秒浮ける
- 2 Deep 2 Finger Pockets →なんとか浮ける
- 2 Small 4 Finger Pockets (10mm) → 無理
- 2 Medium 4 Finger Pockets → 一瞬浮ける
- 2 Medium 3 Finger Pockets → 常識的に無理
- 2 Medium 2 Finger Pockets → まあ無理
- micros → 10mmですら無理
悲しいくらい保持力がないわけだけど地道にやっていくか。まずは3ヶ月間ごとにサマリを記録して、フィードバックしていく。