今回のように登攀メインの山行の際は、余分な贅沢装備を削り軽量化に努める必要性を感じたので今回の装備一覧と削れるものをまとめてみる。
<今回の装備>
・ザック、アタックザック
・ブーツ
・スノーギア
アックス2本、アイゼン、チェーンスパイク、ビーコン、プローブ、シャベル、ストック
・ウェア
シェルジャケット、オーバーパンツ、ロングスパッツ、化繊ダウンジャケット、羽毛ダウンジャケット、ダウンパンツ、ダウンシューズ、下着、ベースレイヤー、ソックス(2セット)、バラクラバ、インナー・ミドル・アウターグローブ(2セット)
・スリーピングギア
銀マット(半身用)、エアマット(全身用)、厳冬期用シュラフ、シュラフカバー
・生活用具
テント本体、テントポール、竹ペグ8本、テントランプ、食器、バーナー、冬ガス缶、予備冬ガス缶、ライター(2つ)、コッヘル、ビニール袋、細引き、食糧、トイレットペーパー、コンタクトレンズ、メガネ、嗜好品
・行動用具
計画書、財布、携帯電話、保険証、ヘッドランプ、予備電池、地図、コンパス、ホイッスル、ナイフ、腕時計、行動食(1000kcal/日)、1.5Lナルゲン、フィルター(ストッキング)、テルモス、ゴーグル、サングラス、ファーストエイドキット、エスケープヴィヴィ、修理用具、ココヘリ
・登攀用具
ヘルメット、ハーネス、PAS、ビレイデバイス、ロック付きカラビナ6枚、カラビナ8枚、アルヌン5セット、120cmスリング2本、240cmスリング1本、プルージックコード、アッセンダー、爪付きプーリー(マイクロトラクション)、 ギアラック、シングルロープ40m1本、ダブルロープ50m1本
この中から削れる物をあげていくと、
アックス:アイスルートでない限りダブルアックスが必要になる場面は少ない。というか今までの山行でどうしてもダブルが必要って場面に出くわしたことがない。氷をぶっ叩かないのならそもそもアックスでなくても良い。どうしても2本持って行きたいのであればガリーなどの軽量アックスを考慮する。でもダルアックスがカッコいいんじゃ。
ショベル:スリーピースの大型ショベルをフルで持って行く必要はない。整地とアバランチレスキューとしてのギアであれば、スノーソーの内蔵された中間部は必要ない。今回のようなアバランチリスクの低いルート選定ならそもそも持って行かないという選択肢もあるかもしれない。ていうか最新の軽いショベル欲しい(切実)
羽毛ダウンジャケット:行動着として化繊ダウンジャケットを持って行く場合は不要。どうしても寒ければシュラフに潜り込めばええねん。早く寝てしまえ。
ダウンパンツ:同上、ダウンシューズは何かと便利だし嵩張らないから常用でいいかな。
エアマット:全身用(180cm)は嵩張るし不要。足元にはザックを敷くか、シュラフカバーごとザックに足を突っ込めば良いので半身用(120, 150cm)で充分。そもそもエアマットは甘え。そんな物を雪山に持ってくるな(暴論)
登攀具:今回は出発前の確認が足らず、お互いがロープを2本ずつ担いでくるという歩荷トレとなった。どう考えても愚かすぎる。登攀具に関しては出発前に確認し合う癖をつけて行きたい。あと、今回のような確保が必要なセクションが短く、ほとんどをコンテで通過して行くルートでは50mダブルは持て余す。40mシングルが取り回し良さそう。目一杯ロープを伸ばした時の抵抗はプライスレス、敗退時は懸垂距離が格段に落ちることに注意してリスクベネフィットに基づいて選択しよう。
学生の頃のように「登山は泥臭くあれ」的な思考で、何もかも詰め込んでヘビーなザックになりがちだけど、アルパイン要素の強い山では体力の温存やスピード感も重要で、ザックの重量はそれらに直接的に関わってくる。何事もトライアンドエラーで自分なりのベストを見つけよう。