Almost boring

いいかんじに三十路突入

【八ヶ岳】河原木場沢、醤油樽の滝でアイスクライミング

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2月下旬より、予備日含めて9日間ほどかけてsho北アルプス常念山脈を縦走する予定であったが、お互い都合がつかなくなり直前で中止。

暇を持て余していたところでディーアイさんからお誘いを戴き、城山のクライミングに続いてアイスクライミングをご一緒させていただけることに。前日はディーアイさん宅に前泊させていだだいた。

ご夫妻、お世話になりました。

 

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 醤油樽の滝 アイスクライミング

河原木場沢駐車スペース(7:00)〜一ノ滝(7:30)〜二ノ滝(7:45)〜醤油樽の滝(7:55-12:45)〜無名滝(13:00-13:45)〜一ノ滝(14:05-14:30)〜駐車場(15:00)

 

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チェーンを履いて林道を進み、河原木場沢駐車スペースに駐車。ガスと小雨で天候は芳しくないが、状態が悪ければ南沢大滝方面への転進を考えてとりあえずスタート。気温は0℃前後で暖かかった。

 

 

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駐車スペースからすぐの所に案内板があり、ロープを潜って進む。

遊歩道も整備されているが崩壊箇所があるようで、現在はクライマー以外は立ち入り禁止となっている。

 

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氷結の良い年は河原木場沢に入ってすぐのところから、美しいナメ氷の廊下となっているらしいが、今年は雪不足な上に暖冬なため、下部は全く凍っていない。沢の踏み抜きにビビりながら進むがドボンしまくり。ガッツリ濡れそうな箇所は遊歩道側に上がって巻いていった。

 

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無名の小滝が出てくるあたりでアックスを出した。ここはフリーで。

 

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一段上がると一ノ滝が出てくる。前日あたりに入ったパーティがスクリューを打つ練習をした痕などが残っていた。醤油樽でお腹一杯にならなければ、帰るにおかわりすると決め、写真だけ撮り先を急ぐ。

 
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ニノ滝もスルーして先へ。

ここまでこれば、沢をそのまま詰めれると思っていたが、水流のある小滝が出てきたので無理せず右手の遊歩道へ巻く。

 


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湿雪だったのでアイゼンもすぐにだんご状態に。


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数分で梯子に行き着き、そこを降りれば醤油樽の滝壺に出る。



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正面のハング状の面は内部に水流あり。

蹴り込むと、どぉ〜んの内部で反響音がする。


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左側の階段状と右側のつるりとした面はしっかり凍っていた。



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まずは左側の階段状をディーアイさんリードでアップする。

落氷位置を考えながらビレイしていたが、かなり大きめに安全マージンを取ったほうが良いと感じた。休憩位置によく使われている滝壺左側の洞窟状になっているあたりにまで、頭以上の大きさの氷が落ちてきて物凄い音を立てていた。

 

登り方に関しては、自分はアイスがほぼ初めてなので基礎から教えてもらいながら練習した。

 

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下降は終了点から懸垂。

60mシングルをビレイ用にして、50mのバックロープを引いていったため、連結して一気に降りれた。醤油樽の滝のスケールは45mくらいかな?

 


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ディーアイさんはペツルのノミックで、僕はシンギングロックのバンディットというアックスを使った。

バンディットはバナナ型のオーソドックスなアックスで、クォークの旧型とよく間違われる。

初心者なのでレビューは当てにならないが、想像していたよりもよく刺さるし不満はなかった。

とりあえず絶望的にまでダサいデザインセンスだけをなんとかして欲しい。(テープを剥がすと真緑...)

 

バンディットで登った後に、ノミックを借りて同じルートを連続で登ってみた。

普通に振りかぶって打ち込む際にはそこまで違いを感じられないが、腕を精一杯伸ばしてアックスを打ち込み、フッキングで体を引き寄せる際には違いが顕著に出た。これはピック角の違いによるものだと思うが、ノミックの方がすこぶる安定していた。

後はハンドル型とバナナ型の違いなのか、はたまた材質の違いによるものか、ピックを打ち込む際のインパクト時の剛性感はノミックの方がかなり大きかった。

 

各ブランドのアックスについての印象はこちらを是非ご覧ください。

僕はパワー型なのでBDをお勧めされましたw

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滝壺の氷でスクリューの打ち方やアバラコフの作り方を教わってから休憩。

その後ディーアイさんが右側のルートをリードで登り、スクリューでトップロープ用の支点を構築。


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トップロープでは、右側を2回、真ん中のハング状を2回登った。

 

ハング状もなんとかクリアできたが、アイスはパンプとの勝負と言われる理由がわかった。

この日は気温も高くウェットなコンディションだったので、バチコーン!とぶっ叩けばしっかり刺さって、安心して荷重をかけれたが、ピックを氷から抜くのも大変で、叩く強さの使い分けも必要なのかなと感じた。


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めぼしいルートを登り終えたあたりで、初めて後続パーティがきた。と思ったら、御在所でよくお会いする、えれぇこった!でお馴染みのhiroガイドとkakaさんだった。

まさかこんなところでって感じ。

前回お見かけしたときは人見知りをフルに発揮して話せなかったので今回お話しできて嬉しかったです。

 

blog.livedoor.jp


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醤油樽を後にする頃には少しだけガスも取れたがこの後またすぐに真っ白に.. 

 


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二ノ滝は登られていたので左側の2段になっている無名滝を登ることにした。

ディーアイさんがリード。1段目も2段目も比較的立っているが、短いからそんなに難しくはない。上まで抜ければ木々の中に立派な岩小屋あり。ここでキャンプでもしたら面白そう。

終了点は立木で取ったが、周囲に古いスリングなど残置されており、意外と登られているっぽい。

 


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最後はおかわりでリードの練習。一ノ滝の左側(ロープの張られていない方)を登った。

教わった通り、事前にオブザベしてスクリューを打つ位置を決めておいて取り付きトップアウト。

岩と違って、アイスはプロテクション設置でも消耗する。これくらいの滝ならフリーで抜けた方が楽だなと思ったが、それは安全とのトレードオフだし、うまく見極めれるようになりたい。

 

ディーアイさん、ありがとうございました。