Almost boring

いいかんじに三十路突入

【北アルプス】西尾根から霞沢岳へ

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霞沢岳西尾根・2400m付近

 

 

GW唯一の山行、霞沢岳西尾根に日帰りで登ってきた。

前回は2019年2月に同じルートで登りに行ったが相方の体調不良やモチベーションの低さから途中で帰ってきた。

 

traverse.hatenablog.com

坂巻温泉から徒歩でアプローチ

今回のメンバーは僕とまる。

上高地線は6時から開通しているのでタクシーで取り付きまで行くことも考えたが、二人共久々の高地でペースが上がらないだろうと予想して早い時間に取り付こうと考えた。よって今回も厳冬期同様に坂巻温泉から徒歩でアプローチ。

名古屋を12時頃に出発し、3時頃に坂巻温泉に到着した。

坂巻温泉を3時すぎに出発し、車道をひた歩いて行く。

 

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坂巻温泉から30分ほどで釜トン入り口へ。

高気圧がしばらく続く予報で晴天は約束されたようなものだったが、GWの遭難予報の多さにビビってビバークできるだけの装備はもってきた。 

気温は日が出るまでは5℃くらいで速乾ベースレイヤーとミレーのうすうすフリースでちょうど良かった。下山時には20℃近くまで気温が上がった。

西尾根取り付きを見上げる

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西尾根取り付き

取り付きは上高地トンネルを抜けて太兵衛平を右に折れて少し歩いた頭上の電線が走っているポイント。4時20分ごろ着いた。ここでスニーカーをデポして冬靴に履き替えた。

 

事前情報では尾根下部はかなりの藪漕ぎ、上部はそこそこ雪が残っているとのことで雪稜を少し歩ければいいなと思っていた。

 

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藪漕ぎが続く。

首丈ほどの藪をゴリゴリ進む。人がよく入る尾根なので藪の中にも微かに踏み分け跡が残っている。これを外さなければ楽できるが何度かトレースを外して復帰するのに難儀した。

 

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焼岳方面を望む。

 

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穂高連峰もゴリゴリ綺麗

 

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藪、急登、氷の三重奏に「帰りてェ!」が止まらない。



5時半頃に焼岳方面のモルゲンが始まった。

藪ゾーンが終わるといわゆる尾根道のトレイルとなるが、地面はカチコチに氷化しておりこれが急登と相まっていやらしい。休憩を多めにとりながらジリジリ進んでいく。

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ザコなのですぐ休む。

藪漕ぎが終わり主稜線に乗る

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倒木が多くデブに厳しい尾根道です。

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幕営適地付近、予想に反してテントは一張りもなかった。

8時頃には幕営適地とされる2000〜2100m付近に辿り着いた。この辺りから少しずつ雪は出てきたが多くはない。

9時半頃に主稜線に乗るが雪付きは全くなし。冬靴いらなかったな...

 

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主稜線はまるで夏山の様相。

11時ごろ、厳冬期の面影は全く無い雪稜を歩いていると前方の岩稜を捉えた。

今回はこれに登りに来たといっても過言では無い。だって色んなブログでべた褒めしてるもんね。気になるよね。

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デブが慎重に進む。

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思っていたほどは雪がなく絶妙に微妙なテンション。

雪の付いているところをずっと歩ければ楽なんだが所々藪に突っ込みながら尾根を繋いでいく。

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西尾根のハイライトとされるセクションだが雪が少なく迫力に欠ける..

第一岩峰を超える

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岩峰基部。

岩峰は雪が付いていなければロープはまず必要なさそう。

わざわざ担ぎ上げてきたし相方がロープに慣れるため、今回はロープを出した。

 

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自分はフリーで上がり上で相方を確保する。

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懸垂支点あり。下りは懸垂のが早いかな。

岩稜は驚くほどあっけなく終わった。もう少し登り甲斐のあるものかと思っていたが、雪が付いていなければこれほどのものらしい。

2500m付近の岩峰が終われば山頂までなだらかな尾根が続くが、ピークを踏む意義が見いだせないままダラダラと歩いていた、が・・・

 

ここが俺たちの山頂だ

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「ここが俺たちの山頂だ!!!!」

 というわけで、深田久弥もビックリ、勝手にここを山頂として下山開始する。

深田のオッチャン、国土地理院のオッチャン達、ゴメンな!

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乗鞍マンも「そこが山頂やで^^」って言うてたわ。

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穂高マンもきっとそう言うてました。

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下りは懸垂で。

往路を下降していく

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ほなさいなら。

取り付き手前、最後の最後で支尾根に入り込んでしまったが無事復帰して4時半ごろ下山した。GWの喧騒は何処へやら、山中では1人としか出会わず静かな山を楽しめた。

またもピークを踏まない山行となってしまったが、登り約7時間、下り約4時間で久々の山行としてはかなり肉体的に満足した。二度と行きたく無いけど、たぶん来年の厳冬期にもう一度行くんだと思う。