厳冬期霞沢岳ワンデイは今シーズンの目標の1つで成功させたい山行の一つだった。
単独行の予定だったが紆余曲折あり、今回は横井とペアで登ることになった。
2月2日午前2時に名古屋で横井をピックアップし、一路松本へ。
今回は、完全に徹夜での行動となるが二人でラッセルを交代していけばなんとかなるだろうと思っていた。
5時半ごろ、坂巻温泉駐車場(事前承諾あり)に到着し、少し吹雪いていたので天候の回復を待つ。駐車台数はかなり少なかった。
6時過ぎには予報通り雪がチラつく程度になったため、各自準備をして駐車場出発し、158号線を北上、冬季閉鎖の門を左端から通り、釜トン・上高地トンネルを抜けて上高地へと向かう。
ここでアクシデント発生。
松本までの道中で気分不良・嘔気を訴えていた横井がスタート直後に道路脇で盛大にリバース・・・。
撤退して車で待機しているから山行は続けて良いと言われる。
少し考えたが、自身の中でも今シーズンの中で目標としていた山行だけに単独で続行した。
共装など不要な装備は横井に預けて軽量化とした。
7時半取り付きへの分岐到着。気温氷点下5℃程度で暖かい。雪の表面はクラストしているが体重をかけると藪まで沈む。
除雪された上高地への舗装路から外れると途端に腰ラッセルとなるので、ここで上下ハード、スパッツを着込む。トレースは思った通りほぼない。
取り付き部の急登を上がったところで先行の単独行者に出会う。ワカンを準備していた。トレースは先行のワカンのみ。ワカンを車に置いてきてしまったためツボ足で登る。
が、進まない...
いろいろ考えながら登るも進まない。
横井の体調が心配で降りたい気持ちもある。何度もそれを大義名分に掲げ下山しようかとも考えた。
久々の完徹登山でペースも上がらない。何もかも嫌になってふかふかの雪の上で横になってみた。
登山とは、無用・徒労の営為なのであり、最終的には自己満足へと帰結する最もエゴな嗜好である。そこに他者の干渉・介在などは存在しない。仮に存在したとしても、先の命題は絶対的なのである。つまるところ、他人に何と理由付けをしようとも、登山を始め、終わるまで、理由付けから決定権まで全てを自分自身が握り、自身に帰結することになるのだ。
好きで来てるのにヤンなるね。
本チャンの敗退続きはメンタル的に良くない。
まあ、僕のメンタルがウンチだったって話。
ということで気分転換にお散歩に切り替え、尾根を1800m付近まで偵察して下山。
まあこんな日もある。
また行こう。