相方まるとの月イチ登山。人の少ない山域でゆったりできそうな山が良いね~なんて呑みながら適当に決めた茶臼岳へ。
茶臼岳は単体なら本来は日帰り圏内(というかほとんどの人が日帰りで計画する)の山で、テント泊するのであればお隣の上河内岳までピストン縦走することが多い。今回は計画にも縦走を考慮って記載しておいたけど、メインは秋山でゆったり過ごすことだし、そもそも僕たちはピークハントに1ミリも魅力を感じないので、スタート1時間で縦走は無しでええなって可決された。
ルート、行程など
茶臼岳 ピストン 25.9km
10/31 6h15min+50min
沼平ゲート駐車場(8:35)~畑薙大吊橋(9:10-9:20)~ウソッコ沢小屋(10:35-10:55)~横窪沢小屋(12:10-12:30)~倒木ベンチ(13:30)~樺段(13:55-14:10)~茶臼小屋(14:50)(幕営)~茶臼岳山頂ピストン(約50分)
11/1 5h35m
茶臼小屋(9:35)~横窪沢小屋(10:45-11:00)~ウソッコ沢小屋(12:05)~沢沿いで昼食(12:40-13:50)~畑薙大吊橋(14:35)~沼平ゲート駐車場(15:10)
名古屋から新東名で静岡側からアプローチ
南アルプスは近いようで遠い地下アイドルのような存在。天気のいい日は名古屋のビルからでもガッツリ見えるのに実際行こうとするとえらい時間がかかるんでんなあ。
未明に名古屋を出発して(眠い)、新東名静岡SAのスマートICで高速をおりて、そこからも約2時間の林道ドライブが続く。仕事の疲れでどうにも瞼が閉じてくるので、相方まるに運転を変わってもらう。
狭い林道をガンガン飛ばしていくまるのデスドライブに、次瞼を開けるときは死ぬときか..と思いながら寝た。
目が覚めると登山口近くの畑薙第一ダムまで到着していた。
おかあさん、どうやら無事に南アルプスについたようです。
さっぱり秋晴れな感じ。
ここから沼平ゲート登山口までは5分程度で着く。
駐車場では、隣の車が瑞浪で良く見かける浜松ナンバーのランクルで驚いた。なんと茶臼小屋でのテントも隣だった。基本的に歩きを嫌うクライマーがマイナーな山で出会うなんて奇跡に近い。
沼平ゲートから林道歩きで登山スタート
駐車場でゆったり食事して、8時半ごろスタート。計画書からはすでに1時間以上遅れているがゆったり登山なので気にしない。
林道歩きは40分ほど続く。気温は5℃程度だったが基本的に日陰で歩き出したばかりで寒い。
畑薙大吊橋から登山スタート
吊り橋を渡ると登山スタート。ブリッとやりにいったら散乱するティッシュが残置されていた。クソ紙は燃やすか持ち帰りましょう。
ルート前半はトラバース主体でたまに河原歩き。
今年度は茶臼小屋が営業休止しており登山道は少々荒れ気味ではあるが、丸太橋などは健在で通行には問題ない。
日帰りらしきお兄さんがルートを外れ、畑薙山方面のバリエーションルートに入り込んでいったので河原から声を掛けると、やはりルートミスしていた様子だった。地図くらいは持とうね!
ウソッコ小屋でQK。
直火の焚火跡とBBQ網が残っていたけど、南アルプスってそういうの良いんだっけ?
紅葉の見ごろラインが1500~1700m付近のようで、気持ちのいい空気に包まれながら歩いていく。
横窪沢小屋。冬季避難小屋も覗いてみたけど清潔でいい感じだった。
けど避難小屋にソロで泊まるのは気が引けるんだよな。怖いとかじゃなくて。お化けが怖いとかじゃなくて。そういうのじゃねえし。怖くねえし。
「ぶじかえる。」
しばらくは九十九折りに進み、
尾根芯に乗ってからは登山らしい道に変わる。
茶臼小屋と横窪沢小屋の中間点の倒木ベンチ。
倒木ベンチからもう少し進むと樺段。5分前にパンを食べる姿をこの目ではっきりと見たはずだが、相方まるが腹が減ったとうるさいので休憩。
今回のパッキングはカメラ・水なしの9.4kgに収めた。計11kgくらいかな。
幕営装備はほぼ厳冬期に準ずる感じでここまで軽量化。出発直前は「ホントに全部入ってんのか!?」って強迫観念に駆られる軽さでメンタル的によくない。
計画書通りの15時前には茶臼小屋着。
テントが僕らの他に2組の3張と、避難小屋泊が2組いたっぽい。
夕陽を見に山頂へ
幕営したり、生活環境整えたりして、日の入りに合わせて山頂ピストンに空身で出発。
テン場の時点でバックに富士山がどーん。望遠レンズ持ってくるべきだった。
富士山の冠雪は微妙な感じ。
南アルプスも数日前に冠雪の情報があったけど、聖岳や赤石岳の山頂付近にちょろっと残っているくらいで、稜線の雪は解けてしまっていた。
狙い通りのタイミングで山頂に到達。
相方まる。最近はクライミングによく出かけている。クライミングでは休憩中にパンを食べるのが好き。
陽の沈むタイミングで僕らもテントへ帰る。
美味しいテント生活のすすめ
今回の食事も(僕たちにしては)しっかりと準備してきた。
まずは天橋立土産のかきとオイルサーディンを直火で温めながらチビチビ酒を飲む。
次は名古屋名物こてっちゃん(味噌ホルモン)を炒め、
良い感じになったところでもやし中心のカット野菜を投入。
追加の調味料は無しでしばらく炒める。この時点でだいぶ旨い。
良い感じになったところで蓋をして除けておき、味噌ラーメンを作る。今回は名古屋の人気店、「麺屋ふくろう」のレトルト麺を使ったが、こいつがそもそも旨いので、その上に旨いものを乗っければさらに旨いに決まっているはずだ。たぶんカツカレーとかもこういう原理で考案された。時代は繰り返す。
ということでホルモン野菜味噌ラーメンの完成。
ホルモンの甘さと、辛みそラーメンの相性がバチ効きでクソ旨い。街でもこれだけおいしいラーメンは中々ないと思う。普段は食うだけ食って文句を吐く相方まるをも黙らせる山メシ!
夜も更ける前に就寝。社畜は夜更かしを知らない。休日でも同じ時間には眠くなり、早い時間には目が覚める哀しきかな、その刷り込み..
最低気温は-3度ほど。寝具はテントマット(100均の銀マット)、クローズドセルの半身マット、イスカAIR450X+SOLのヴィヴィ。かなり痩せたせいで寒さに弱くなったにしても完全に過剰装備。ゆっくりな時間を過ごすという当初の目的通り、10時間弱しっかり爆睡。
日曜日の朝は二度寝から始まる
5時半ごろ起床。
何となく使命感に駆られて朝焼け数枚を撮る。特にどうするわけもないので設定も適当。
温かい朝食を食べながら、「上河内岳への縦走はどうするか?」最終決議に入るが、「やらない」と言ったほうが負けな雰囲気があり、核心を突いた言葉を避ける。
「まあ、行ってもいいけどそんなに惹かれないわね。」相方まる。はっきり言いなさい。
腹も満たされて、太陽も上がってきたタイミングでテント内もぽかぽかになり、自然の摂理に従い二度寝の態勢に入る。
再び目が覚めると、もうしっかり青空が広がっていました。
他テントや避難小屋のパーティはみな縦走へと出かけた様子。
ゆっくりと撤収作業に入って、陽当たりも風抜けも適度でよろしい感じなので何となくテントを干してから帰るとする。ドンキに行くと必要でもないものを何となく買ってしまうあの感じに少し似ている。
居心地が良すぎて名残惜しいけど、沢の散策と昼食を楽しみに下山を始める。
横窪沢小屋までノンストップで降りて休憩。ウソッコ沢周辺で登山道から離れてゴルジュ見学したり、駐車場まで残り1時間ちょっとだけど昼食をとる。
ジョンソンビルのソーセージと牛フレーク入りマッシュポテト。
下山後、駐車場から走り出しても1時間以上コンビニはないけど、相方のうるさい腹を黙らせてくれたし、しっかり食べておいて正解だった。
そんなこんなで(これ以上書くのが疲れた)、無事名古屋へと帰還して、昔なじみのカレー屋で腹パンになるまで食って、翌平日からの闘いを生き抜くべく備えるのでした。
「休日に山に行って回復する」ようなスタイルの登山が出来て大変満足。
また、山にダラダラしに来よう。