1日目はこちら。
2日目、黒部源流域をぐるっと周回して薬師峠まで一気に歩き通す
・9/22(2日目) 21.2km 12h25m
雲ノ平キャンプ場(4:50)~黒部源流域(7:00-7:15)~三俣山荘(7:45-7:55)~黒部五郎小舎(10:00-10:35)~黒部五郎の肩(12:15-12:45)~赤木岳(14:35)~北ノ俣岳(15:30)~太郎平小屋(16:45-16:55)~薬師峠キャンプ場(17:15)
3時過ぎ起床。朝ごはんはアルファ米と、フリーズドライのチゲスープにチータラ突っ込んだもの。
「こいつ何にでもチータラ突っ込んでんな」と思ったあなた、美味しいからやってみて。
まだまだ暗い中、5時前に雲ノ平を発つ。
朝は木道には霜が降りていて滑っていやらしい。水たまりはバキバキに凍っていた。
三俣方面が見事に焼けていた。
槍の穂先もよく見える。
雲ノ平のはしっこ、日本庭園ではチングルマが群生していた。もう旅立ち前の装い。
ここから黒部源頭まで一気に下って、三俣山荘まで上がる。ちょうど上の写真で朝日を浴びているあたりが三俣山荘。
黒部源流まで下りきったら渡渉。補助ロープが張られている。
落ちそうで意外と落ちないやつ。
僕が先に渡っているときにガッツリとロープを揺らしてきて、焦って振り返ったら真顔でこっちを見ていて超怖かった。(悪気はなかったらしい)
黒部源流の碑。源流感はあんまりない。
反対側から見たときは強烈な印象の登り返しだが、意外と緩やかに登っていく。そして三俣のテン場の脇にひょっこりと出る。
小川のせせらぎあり、水場も豊富、展望良しな大好きなテン場。今回は水をここで補給。
テン場の裏手から左に行くと三俣方面、右に行くと黒部五郎方面となる。
目指す黒部五郎はまだまだ先だが、最終目的地の薬師峠はもはや見えやしないので余り考えないようにする。ロングハイクは序盤でゴールを考えたら負けなのだ。
この辺りから高山病チックな症状が出始めてしんどかった。勝手に瞼が閉じるように眠くなって、ふらつく上に力は入りにくい感じ。経験上、止まったら回復しないのでとにかく足を進ませた。
黒部五郎小舎が見えたらガッツリ下る。
綺麗な小屋だったけど、連休最終日で売店の販売もほとんどなく、客もいないし静かな感じだった。ここから黒部五郎のカールを経て、肩まで一気に上がるので30分ほどしっかり休憩した。
カールの前半は退屈な樹林帯だけど、
景色が開けてからは奇岩や山頂直下の岩場の数々に飽きることなく歩を進ませられる。
ボルダー課題を作ったら面白そうな岩が腐る程ある。
山頂直下の岩場もクラックがよく発達していて登ったら面白そう。
肩に着く頃には双六方面からガスが湧いてきちゃった。
黒部五郎の肩でハイマツ帯に避難して休憩を取る。
短い夏山シーズンもほぼ終わりで、気温もグングン下がる時期だけど、山行中は風を避ければまあまあ暖かかった。陽が出てるうちは半袖、ガスったら薄手のフリース。QK時には化繊のダウンを着るレイヤリングだった。
少し待ってもガスは全然抜けなさそうだったので、山頂はスルーすることにした。
肩分岐を右の赤木岳方面へ。
一気に虚無タイムがスタート。
地形図ではまあまあ平坦で歩きやすそうなトレイルだったけど、小さいアップダウンが多くて視界のない中では先が見えずメンタル的に辛かった。「ここでビバークしようぜ!」って100回くらい相方に打診したが1ミクロンも考慮されずに即拒否された。ぴえん。
1時間ちょっと歩いては休憩、ってのを何度か繰り返しているうちに今回の山行で唯一踏むピーク、北ノ俣岳に到着。この白さですわ。
写真だけ撮って退散、ゴールを目指す。
雲の掛かっているあたりに太郎平小屋が、さらにその先に薬師峠がある。
結局最後まで晴れることはなかった。
この稜線トレイルを歩くことも楽しみにしていたから少し残念な気持ち。来年の赤木沢遡行まで楽しみはお預けやな。
こちらのテン場も小屋から20分と遠め。
管理は太郎平小屋だが、受付は薬師峠現地で行っていた。
連休中のテント数は凄まじかったらしいが(ここは予約不要)、連休最終日ともなるとテントもまばらに。
水場の勢いがすごい、超すごい。噴水級。しかも超冷たくて最高だった。
トイレもかなり綺麗で空いてさえいれば快適なテン場だと思う。
夜ご飯は、大量の粗挽きウインナー、黒胡椒焼きそば、バター醤油シーズニングで味付けしたマッシュポテトでお腹いっぱいに。この日も20時ごろ就寝。
3日目、朝日で輝く絶景を堪能してダッシュで下山
・9/23(3日目) 7.3km 2h30m
薬師峠キャンプ場(6:00)~太郎平小屋(6:20-6:30)~折立登山口(8:30)
この日は下山のみなので、4時すぎにゆっくりと起床。
朝ごはんはカップ麺カレー味に相も変わらずチータラを突っ込む。美味い。
相方まる。テレタビーズ・スタイルで遠くの山へ想いを馳せる。
昨日はガスで全く視界の効かなかった太郎平小屋から薬師峠テン場までの木道だが、改めて見ると、奥の稜線までスラリと伸びる木道とトレイルが綺麗だった。
朝日を浴びて草紅葉が燃えるように光っていた。
小屋前では、下山前のハイカーたちが物惜しそうにこの風景を眺めていた。
その気持ちわかるわあ〜。
小屋で装備を整えて、透き通るような青空の中を一気に駆け下りた。
折立登山口は連休中の喧騒が嘘のように静かで、ちょっと寂しい思いも感じつつ街へと下りた。
長いルートで精神的に辛い面もあったけど、大きなトラブルや喧嘩もなく山行を終えれたことが何より良かった。昔なら絶対に喧嘩しているだろうなーってタイミングも少々あったけど、そうはならないのは、余裕を保つための山での地力がついてきたんだなあと思ったり。
歩き山では成長は量りづらいけど、まあ、お互い成長はできてますね。ってことでエンディング。