サンシャイン、サエと久々の鬼岩まで上がってきた。前回は329日前とほぼ1年間ぶり。
天候の冴えない連休初めとなったが、前日雨量50mm以上の雨上がりにしてはそこそこコンディションは良く、13℃ 60-80%ほどだった。
一時的に解放された小滝橋Pを8時に集合して9時15分ごろに到着。このペースであれば疲れが後に引かなくて良い。
鬼岩入門 5.11a をマスターで登ってアップ。
ほぼオンサイトの気分だったし逆光でホールドが全然見えず危うかった。一年ぶりの強傾斜なので当たり前のようにフルパンプした..
そのあとはThat'sクライミングショウ 5.12c にトライ。
超有名ルートなので、どっかぶりのガバでぐんぐん進んでいくとリップを目前にして突然悪いカチが出てくると概要は何処かで何度も聞いていた。
初めてのトライだし、出だしのアンダーカチの強度にちょっともたつきつつも、各停でテンションを入れながらボヤッとしたムーブを作って、リップ直前の核心へ。右手出しも左手出しも両方試したけどあまりしっくりこず、一度下りた。
1時間後に2トライ目へ。
右手のカチアンダーを取り、4本指のオープンで保持しながら上体を上げていくタイミングで、小指がカチから外れてmiddle3のホールディングとなり、前腕の内側尺側に鋭い痛みが走った。なんとか耐えて次のガバでクリップを入れたが、力が入りづらく、そこで下りた。
この痛みはクライミングを初めた当初から認めていて、オープンで保持することを意識し始めた1年前ごろから特に気になり始めた。当時はホフマンをトライしていて、middle2でのオープン保持を意識していたが、易しいアップルートを登っている時に同じような痛みが突然現れて1日を不意にしてしまった苦い思い出がある。
それからも数ヶ月に一度程度のペースで同じような痛みがあったが、1日〜2日の安静で元に戻るので特別な対策はせずに登り続けていた。
先日もフクベのピッコロ 1級 をトライした際に、front3を酷使したせいで同様の痛みが出たが翌日も翌々日も普通にジムで登れていた。
けど今回のトライで原因がはっきりしたし、放置しても気持ちのいいものではないのでまとめておく。
まず、痛みの出るタイミングは、front3もしくはmiddle2で、DIP間接(第一関節)のみを屈曲させてオープンでホールディングした時。4fingerやback3など、薬指と小指を同時に屈曲させる場合には全く痛みが出ない。
加えて、PIP関節(第二関節)やMP関節(第三関節)を屈曲させてホールディングする場合、つまりガバやスローパーを持つ際はどのホールディングでもほとんど痛みが出ない。それらの主動筋から考えられるに、背側骨間筋や浅指屈筋は正常であるとわかる。
痛みが出るのはDIP関節のみを屈曲して、front3やmiddle2などで小指を使わずにホールディングする時。前述したような甘いポケットやカチをオープンで持つときのイメージ。この時に主に動員されるのは深指屈筋で、解剖学的な形態は以上の通り。(Atlas2021より)
閑話休題。
拳をグーした状態から薬指だけを伸ばすことのできる人はいますか?
中指だけを立てることは可能だけど、多くの人は薬指だけを立てることはできないと思う。個人差はあるけど、薬指を伸ばそうとすると小指も連動してしまう。僕の場合は、薬指だけを伸ばそうとしても先に小指が伸びてくるぐらいに、他人と比べてみても薬指と小指の連動性が強い(分離運動性が弱い)ことがわかった。
でも小指だけを立てることはかんたん。日常動作に伴う神経発達の所為だろうか。
今回の状況から考えるに、アンダーカチを保持しているという点で、手首が回外していることにより尺側に強いストレッチがかかっている状態で、小指がホールドから外れたことにより、赤丸で示した範囲に強い負荷がかかったことが原因で、深指屈筋の尺速側の筋腱を損傷している可能性が高い。
今までと同様に怪我が長期化することはないと思うけれど、しばらくはこのホールディングは避けるしかない。
クライミングを始めたのは20代後半と、成長発達段階で始めたスポーツではないので、いまさら分離運動性を高めることは難しいだろうけど、今後はケアをしながら注意していく。
ちなみにクラショーにはそこまでハマれませんでした。
次は帰り道に見てきたがっかりエリアのジェットシューター 5.12c にトライしてみる。あれくらいひっそりとしている方がエリアとしてはやっぱり好きだ。
<成果>
鬼岩入門 5.11a mRP (再登)
That'sクライミングショウ 5.12c × (通算2try/1day)