Almost boring

いいかんじに三十路突入

【御在所】ナイトハイク

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富士山に登りたいと言って登山装備を買い揃えてしまった友人たちを連れて、かつてのホームマウンテンだった御在所岳でナイトハイクをしてきました!

 

御在所岳(ございしょだけ)は、東海・近畿地方の登山愛好家なら知らない人はいないであろう有名山です。三重県三重郡菰野町滋賀県東近江市の境にある標高1,212 mのいわゆる低山で、鈴鹿国定公園の中に位置し、日本二百名山、関西百名山、及び鈴鹿セブンマウンテンに選定されています。藤内壁というロッククライミングの名所もあるので、ロック・アイスの装備の方もちらほら見かけます。低山とは言っても登山口から山頂付近までの標高差は1000mほどあるので登りごたえはまあまああります。

 

冒頭で述べたように御在所岳はかつてのホームマウンテン。最近はアルプスなど高山メインの山行が多いですが、しばらく前までは低山メインで山行しておりました。

鈴鹿セブンを含む御在所岳に関しては、今まで数え切れないほど登りました。

初めての御在所岳は冬に登って、樹氷がもう綺麗で綺麗でたまんなかった。思い入れも深い山です。

 

夜の山は別世界です。ヘッドライトと替えのバッテリーは必須です。それでも光の届く範囲しか視界は効きません。目をつぶっていても分かるレベルのルートでも、気を抜けば正しいルートから外れます。ナイトハイクでは単独行を避けましょう。できればルートに詳しいメンバーを含むパーティで、さらに最悪の事態を想定してビバークできる装備で山行しましょう。

 

 

【中道登山口 ▶︎ 御在所岳山上公園 ▶︎ 裏道登山口】7.8km 活動時間約8時間

中道登山口駐車場(16:40) - 御在所岳中道登山口(16:47) - 負ばれ岩(17:33) - 地蔵岩(18:05) - キレット(18:20) - 富士見岩(19:25) - 御在所岳山上公園(19:35) - 裏道下山口(21:20) - 御在所岳中道登山口(24:00) - 中道登山口駐車場(24:20)

 

  

入山が17時ごろ、下山は24時頃と超まったりと山を味わいました。

初心者ばかりのパーティなので、まだ陽のある登りは奇岩やキレットなどバリエーション豊かで展望の良い中道、下りは安全面を考慮して距離はあるけど斜度が緩い裏道を選択。

 

以下、山行記録です。(今回はポートレートがほとんど)

 

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今回は鮫、横、エリと3人の友人たちとのパーティ山行です。

前日に星撮りしたせいでレンズ側の設定がMF、no-stabのままでまさかのピンボケw

 

 

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鮫はファッショニスタということでTNFを中心にこだわったウェアスタイルな一方、

横はmontbell+ZEROPOINTで固めた玄人仕様。笑

 

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御在所岳を含む鈴鹿山脈は断層山脈で、三重県側は切り立った山稜で展望も良いのに対して滋賀県側はなだらかな山稜をしています。断層山脈とは左右から圧縮するように押された(または引き離された)地盤が切断されて食い違い、一方がもう一方の上に乗り上がるようにして形成された地形で、有名どころといえば北アルプス飛騨山脈)などがあります。

また御在所岳は地質のメインが花崗岩質ですので写真のように白い山肌が一部露出してたり。

 

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初心者山行なので休憩も多めに取ります。

御在所岳花崗岩質な山だよ!と先ほど述べましたが、太古に堆積した花崗岩が雨風雪に侵食され山肌に現れ、いろいろな形の巨岩や奇岩が見られるのが特徴です。写真のような大きな岩場が展望も良くちょうど良い休憩スペースになります。

 

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気持ち良さそう・・・。

ロープウェイは終業時間を過ぎておりおそらく下山しているスタッフの方が乗っておりましたが、こちらをみてポカンな顔をしていました・・・。

 

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YouTubeのチャンネル登録者数100万人欲しい!と空に叫ぶアホ。

 

 

 

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絶対落ちない岩と呼ばれる地蔵岩。

 

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6合目にはいつの間にかケルンが!

 

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そして中道で唯一の難所、プチキレットに到達!

見た目のインパクトとは裏腹に、壁と向き合ってしっかり三点確保で降りていけばクサリはいりません。みんな上手い〜!!

 

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僕は翌週に控える西ー奥穂高岳縦走のため、岩場の感覚を取り戻そうとプチチムニーで下降の練習です。バテたエリから託されたザックを自分のザックに二個付けしているので重心が後ろに引っ張られて怖い...

 

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北側には国見岳・国見尾根が見えます。こちらもゆるぎ岩と天狗岩などの奇岩があり、例に漏れず以前僕もそれ目当てに歩いたけどルート不明瞭でガレ・ザレが酷くて堪えた記憶が...

 

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陽は滋賀県側に沈むので、僕たちの登ってきた三重県側での夕景撮影は叶わず。

滋賀県側を見上げると真っ赤に焼けてて悔しかった〜

 

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そんなこんなで2時間半ほどで富士見岩に到着。ロープウェイ終着点の山上公園はすぐそこです。刻一刻と雲に飲まれていく鎌ヶ岳がとても幻想的でずっと見ていたい気分になりますが、お腹の減ったメンバーたちからの視線を痛いほど感じてそそくさと山上公園を目指します。写真中央下に見えるは10m長の背丈のある大黒岩。この岩は一の谷新道で上がると辿り着けます。

 

 

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富士見岩からほどなくして山上公園に到着。

本来の予定では、山頂(一等三角点)まで歩く予定でしたが、この先は舗装路だし今回の目的は山歩きになれるということで山上公園で夜ごはんにすることに全員一致で決まりました。本音は全員空腹すぎてもういいやって感じでした。笑

思えば御在所岳も相当な回数登ってるけど三角点まで行ったことは数えるほどしかないなあ...

 

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花より団子とはこのことだな〜

美味しいごはんと美味しいコーヒーでほくほく気分です。

 

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普段見ている高山からの夜景とは比べれないけれど、コーヒー飲みながら見る街の夜景も良いもんだなあ〜。夜の山は久々だったし、他のメンバーは初めてだったのでついゆっくりしてしまい、気づいた頃には2時間近く経っておりました。

 

あとはしっかり安全に、のんびり下るだけです。

21時20分頃に裏道下山口から下山スタート。国見峠を経由して裏道の樹林帯を下っていきます。斜度はそこそこだけど、視界が利かないので慎重に下っていきます。

 

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藤内壁出合を超えたら斜度はさらに落ち、歩きやすい林道と沢隣のガレを歩きます。

 

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危険箇所は強いて言えば、藤内壁出合と藤内小屋の間にあるクサリ場と渡渉くらいですが、みな慎重に難なくクリア。個人的には、樹林帯で土を踏む感覚でルーファイのミスに気付けた事が収穫でした。

 

全員怪我もなく3時間ほどで裏道登山口まで下りてくることができました。

単独行の裏道だと1時間半ほどで降りてこれるので思いのほか時間がかかってびっくり!みんな、富士登山に向けて少しは自信をつけてくれた&山の楽しさを知ってくれたようでなにより。

 

低山も捨てたもんじゃないな〜なんて思った初夏の夜でした。